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ガーデニング・園芸に用いられる植物の中で私が栽培したことのある種類を図鑑にしています

ペンステモン

ペンステモンペンステモン

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ペンステモンのデータ

花色:
学名:Penstemon
科名:ゴマノハグサ科
分類:多年草(常緑)、一年草扱い
原産地:北〜中央アメリカ
大きさ:背丈30〜80cm、横幅25〜50cm
主な見所:花(5〜9月)

ペンステモンの特徴

たくさんの種類があり欧米では品種改良も盛んですが、高温多湿に弱いため日本ではあまりポピュラーな花とはいいがたいです。一方、近年では比較的耐暑性のある品種や、花の美しい品種が店頭でよく出回るようになりました。赤紫〜白系の花色がよく見られますが、薄青〜青紫色の品種もあります。ロゼット状の株から長めの花茎を伸ばして管型や釣鐘型の花を咲かせます。葉は明るい緑色で、細長くすっきりした印象。銅葉の品種もあります。

  • 難易度: 涼しい時期は丈夫な花ですが、高温多湿には弱い。
  • 日照量: 日当たりのよい場所を好みますが、夏は半日陰に移動します。
  • 水分量: 適潤を好みます。
  • 耐寒性: 耐寒性は強いです。

ペンステモンの育て方

日当たりと水はけ、風通しのよい場所を好みます。落葉樹の下のような夏に涼しい場所なら、さらによい結果になります。高温多湿が苦手なので、できれば鉢植えの場合は夏に雨の当たらない風通しのよい場所に移動します。地植えの場合はなるべく土の排水性をよくして高植えにします。条件を良くしても暖地では夏に枯らしてしまうケースも少なくないです。

  • 管理:花の終わった花茎は切り取ります。できれば個々の花がらもこまめに取り除きます。
  • 肥料:元肥に長期間効く緩効性肥料を与えます。
  • 病害虫:病害虫よりも高温多湿による根ぐされに注意。

ペンステモンのアレンジ

洋風や自然風の庭に合います。欧米ではペレニアルガーデンによく用いられていますが、日本の気候では夏越しが難しいのが残念。鉢植えにして寄せ鉢にするか、初夏までと割り切ってアレンジします。とはいえ環境の良い場所なら夏越しは十分可能なので使ってみる価値はあります。
花の印象が似ているジキタリスに比べると、くせも少なく他の花ともあわせやすいです。ただ大輪種と小輪種では花の印象がかなり違うので、組み合わせには気を付けましょう。

花壇の中景に植栽した例
花壇の中景に植栽した例。
よく見ると個性的な花ですが、小輪種は花のサイズが小さく他の花と合わせやすいです。

花壇のポイントに植栽した例
花壇のポイントに植栽した例。花つきが良く目を引きます。

ペンステモンの主な品種

様々な種類や改良品種がありますが、その多くは高温多湿が苦手で、日本の温暖地で安定して多年草として使える種は限られています。

ジキタリス系P. digitalis

ハスカーレッドハスカーレッド
ハスカーレッド
ジキタリス系の改良品種。銅葉種で新芽の部分ほど色が濃いです。花色は白で初夏咲き。他種に比べ性質が強く夏越しも比較的楽にできます。ポット苗でよく出回るので入手もしやすいです。

ダークタワーダークタワー
ダークタワー
ジキタリス系の改良品種。ハスカーレッドに似ていますが、ダークの名の通り葉色がさらに濃くなるのが特徴。花色もピンクでよく目立ちます。性質はハスカーレッド同様に比較的丈夫です。


ハットウィジー系P. hartwegii
センセーション」:大輪種、見た目はジキタリスに近いです。


ヘテロフィルス系P. heterophyllus
ヘブンリーブルー」:淡いブルーの花色が美しい品種。初夏咲き。

エレクトリックブルーエレクトリックブルー
エレクトリックブルー
ヘテロフィルス系の改良品種。青と白の花色が美しい。環境によって花色の変化が大きいです。


バルバタス系P. barbatus
ケンブリッジ」:花数が多く、花つきのよい品種です。


交雑種

ガーネット
ガーネット
交雑種。アンデンケン・アン・フリードリヒ・ハーンという長い品種名がありますが、日本では「ガーネット」の名で出回ります。名前の通り鮮やかな赤紫色の花を咲かせます。
比較的丈夫な品種の一つでよく見かけます。

パープルドラゴン
パープルドラゴン
交雑種。美しい紫色の大きめの花を咲かせます。性質は比較的丈夫です。

ペンステモンの個人的な印象

オススメ度:★★★
花色豊富で美しく、涼しい時期は育てるのが容易な品種が多いです。
一方で、高温多湿に弱い品種が多く、夏越しが難しいのが残念。

コメント

  • 大きめの花を咲かせるタイプの品種はジキタリスに花が似ていますが、全体的な姿はジキタリスほど個性的ではなく様々なシーンに合わせやすいです。
  • 元々短命な花なので、一部の品種以外は一年草と割り切るのも仕方ないでしょう。
  • 美しい青紫系の花を咲かせる品種の中で、耐暑性に優れたものが無いのは惜しいところです。

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